William Claxton Cover Photo Series Vol.10

おかげさまで、このシリーズも10回目を迎える事ができました。
まだまだネタはありますので、今後もご期待ください。笑
さて、いつもはジャズのアルバムを紹介していますが、今回はポップスのゴールデンコンビによるコチラを。



はい、正直に言うとエルヴィス・コステロの作品でまともに聴いた事のあるのは、このアルバムだけです!
映画ノッティングヒルの恋人の主題歌歌ってて、ダイアナ・クラールの旦那さんで…ぐらいしか知らない私でも、
ジャズミュージシャンがこぞって取り上げる曲を多く作ってきた20世紀を代表する稀代のメロディメーカー、バート・バカラックと作り上げたこのアルバム、ポップスここに極まれりと言いたくなる名作です。
ストリングス、バックの女性コーラスの使い方、スタジオワークミュージシャンの適切な起用、そしてジャケット写真のように、
二人が真摯に語り合い、いや、あーだこーだと言っていたかもしれませんが、そこから生まれた曲の数々は、普段は容易に使いたくない
言葉、“珠玉”という二文字が似合う事、似合う事。

大人が本気になれば、流行に左右されない、普遍性の高い物が出来上がる、その一例。敵に回したら怖そうだ。笑

 





ロックと思って聴いてみたら

 JAMES BLOOD ULMER  「BLACK ROCK」
 (SRCS-7185)

  1.Open House
  2.Black Rock
  3.Moon Beam
  4.Family Affair
  5.More Blood
  6.Love Have Two Faces
  7.Overnight
  8.Fun House
  9.We Bop

80年代初期、よくFMラジオの番組をまるごと録音していました。
当時はロックばかり聴いていた頃で新譜情報や新曲のお披露目などはロック系のFM番組が主役でした。そんな中で初めて耳にしたJAMES BLOOD ULMER。

DJの人のイチ推しで勧められており、何の事前情報もなくロックと思って聴いてみたらかなり強烈。泥臭くハイテンションな演奏、聴いたことのない曲展開。それが1曲目のOpen Houseでした。その日からずっとテープの巻戻しで繰り返し聴き続けたのを覚えています。(CrO2で良かった…)

その後アルバムを買おうとして店にいったところ、ロックのコーナーには全然見当たらず、さんざん探したらなんとジャズのコーナーに発見。当時はジャズの知識など全然なく、オーネット・コールマンの弟子???みたいな感じで解説文を読んでいました。

当然ながらアルバム全体を聴いてみてもお気に入りはノリの良い1曲目、2曲目だけであとは「音の実験?」みたいなイメージしか持てませんでした。(未だにそのままみたいなもんですが)

あまりにも泥臭く、汗臭く、油っこくて「伝統的なジャズ」、「落ち着いた音楽」、「上品なサウンド」などとは程遠い音楽ですが、ロックなどからジャズに向かおうとする場合にはこういうタイプのものも聴いた方がいいような気がします。

また、昨今のデジタル音源を使ったダンスミュージックやボーカロイド文化の超対極にあるものとして聴いてみるのも面白いのではないでしょうか。

当時のアルバムに付いていた帯に「PUNK FUNK JAZZ」って書いてあったような気がします。


(筆:hiro)







ジャンプを聴く

Clarence Gatemouth Brown
「GATE SWINGS」(POCP-7241)

 1.MIDNITE HOUR
 2.HONEY DEW
 3.THOUGHEN UP
 4.TAKE THE A TRAIN
 5.TOO LATE BABY
 6.GATE'S BLUES WALTZ
 7.CALDONIA
 8.BITS AND PIECES
 9.RIVER'S INVITATION
10.ONE O'CLOCK JUMP
11.TAKE ME BACK BABY
12.SINCE I FELL FOR YOU
13.FLYING HOME

 シンプルで軽快なノリのアルバムです。複雑なコード進行はあまりありません。
ほとんどの曲でブルース形式のコード進行がぐるぐる回り続けます。休日のドライブのお供に最適。

単純なジャンル分けをしてしまうとこのアルバムはブルースということになるのでしょうが、Gatemouth Brown は自身の音楽について、「アメリカンワールドミュージックをテキサススタイルで演っている。」と語っており、「ブルース」とは呼ばれるのを好まなかったようなので、「ジャンプを聴く」という見出しを付けてみました。

確かに Gatemouth Brown のギターの音は乾いていますね。ホーンセクションもカラッとしています。ブルースにありがちなベタな湿っぽさはありません。ロック系のブルースギターから一歩抜け出したい方にはいい教材になるのでは…。

とにかく気楽に肩の力を抜いて聴く方の音楽ですね。オーディオセットの前で静かに眼を閉じて聴く感じではないです。一応 A Train とかも入っているのでビッグバンド好きな方もぎりぎり楽しめるのではないかと思います。


(筆:hiro)









Erykha Badu -- "Live"



このブログでアメリカ版エリカさまの盤を取り上げるのは、実はこれが二回目だ。 
http://blog.t-jazz.com/?eid=53 を書いた時に、彼女のデビュー作にして最高傑作(社会的認知やセールス面の成功も含めて)である "Baduizm" や人気盤 "Live" を敢えて取り上げなかったのは、きっと近いうちに別のテーマとリンクさせて書くことになるだろうという予感がしたからだった。

予感を実際のアクションに結びつけるには何らかのきっかけが必要になる。

その一つは、一般ニュースとしても話題にもなったし映像としてもちょいとばかり衝撃的なビデオクリップ http://www.youtube.com/watch?v=9hVp47f5YZg であったかもしれないし、また純粋に音楽という意味では http://www.youtube.com/watch?v=UVSIPHQdQT0 などを見て、改めて彼女の魅力に(もとい!「魔力」に)とりつかれたということであるのかもしれない。
はたまた、こんな組み合わせを誰が考えたんだろう(誰のためのステージなんだろう?)と考えさせられた http://www.youtube.com/watch?v=dw8unhPYEWw であったのかもしれない。

しかし、直接的なきっかけは次のようなちょっとしたことだった。

ネット上にある某CD評にこういう意味のことが書かれていた。・・・・「"Buduizm" と "Live" は中身的にも同じようなもので、Badu理解にはどちらか一枚を買えば十分・・・」

あのね〜、あのね〜あのね〜〜〜・・・「そりゃちゃうやろ?!」 ・・・ Badu教信者のボクとしては思わず叫ばざるを得なかった。玉石混交のネット上の評価コメントに腹を立てるのは、いささか大人げないなと苦笑しつつ・・・。

確かに楽曲の大半は重複しているし、いくら"Baduizm" が売れたからといって同じ1997年に間をおかずリリースされているわけだから、そんな商業的なタクラミに嵌りたくはないという制動心が働いたということは理解できる。他ならぬボク自身がそう思っていたのだから・・・。

しかし・・・そういう訝(いぶかり)は、本物の音楽の前ではいかにもチンケなものである。”Live"を聴き直して改めてそう思った。いい音楽というのは、スタジオ盤もLive盤も共にいいものなのだ。同じ楽曲であっても、表現されて出てくるものはまったく別物である。

こんなことを改めて書くと、「音楽を聴いて何年になるんや?特にジャズ好きを自認しているアンタが・・・」って言われそうだ。

レコード・CD盤  ライブ という二極の対立図式に親しみ過ぎて、その間をとりもってくれるLive盤の存在とか役目というものについて、よく理解していなかったのかもしれない。きちんと接してこなかったということもあるだろうし、不運にも良いものを発見できずにいたとも言える。
今回ご紹介の一枚は、そのことに気付かせてくれるに十分な盤なのだが、これはアーティストの音楽的力量だけではなく、素晴らし録音や編集、楽曲の構成などすべての要素の賜物でもある。


<蛇足>
それにしても、この "Live” 、ジャケットデザインで大きな損をしていると思う。なぜにこんなチープなイラストにしちゃったのか?・・・中身が良いだけに残念!Baduizm をスタジオ+ライブ版の2枚セットにしていたら、合わせ技が効いて、全米チャート1位を実現していたかもしれない。
・・・まま、そんなことは Erykah さまにはどうでもよかったのだろうけどね。



(筆:しろくま)








浅川マキ -- "DARKNESS I"



浅川マキについて何かを語ろうとすると、すべてが嘘っぽく感じられてしまう。だけど、今日書かなきゃいつ書くんだよ!という日が訪れてしまった。

    「時代に合わせて呼吸するつもりはない」
    そう言っていた彼女が・・・本当に呼吸を止めてしまった。

彼女が物真似ではない本当のブルース歌手であったことをいまさら言ってみるまでもないだろうが、こんな盤でもひっぱり出して、その思いを再確認するのもいいかもしれない。

DISK-1は60〜70年代にヒットした作品の焼き直し。DISK-2は近藤等則、本多俊之、山下洋輔、ボビー・ワトソンらとのセッションを集めたジャズボーカル集となっている。

    合掌する暇があれば、音を聴こう、声を聴こう・・・
    それが音楽をやるために生まれてきた人間に対する最大の追悼ってことじゃないか?

        「夜が明けたら」
    http://www.youtube.com/watch?v=QU2eG1Zh6Hg&feature=related


(筆:しろくま)






Erykah Badu "Mama's Gun"



「別にぃ・・」のエリカ様は、ふてくされててもどこかビジュアル的に許せる空気が纏りついていて、きわどい内角ぎりぎりセーフのところで芸能人としての寿命を担保している風でもあるが、某国エリカ様はそのあたりホントにおかまいなしってところが実に気持ちいい。セールス分野にも徹底的に科学のメスを入れる某国にあって、「ジャケ買いなど一切許さんっ!」的ジャケットを持ってくるあたりは、あっぱれというほかない。(「オカンの鉄砲」ってタイトルもこれまたイケてるが・・・)

まま、たしかに世間で言われるようなビューティーだとは申せませぬ・・・デビュー版 Baduizm(1997)でも、顔にニシキヘビのようなターバンを巻きつけて完全にお顔を隠し、Budu という名前はきっと Voodoo(ブードゥ教) から来ているに違いないと思わせるような雰囲気を漂わせておられましたが、引き続きこの路線を貫き通すというのか、さらに飾り気を排除したあたりが偉いもんです。

ジャケットの表面はいうまでもなく、開いたアルバムのすべての面に、200%メイクアップのお顔を配置しているような昨今の超ビジュアル指向に我慢ならなくなっていた時期に、「やっぱりアーティストは音で勝負だろがぁ!」の思いを激しく肯定してもらえるアルバムに遭遇できて、アタシとしては単純に嬉しかったわけであります。

冒頭からビジュアルの話ばかりで申し訳ない。ちょっと矛盾するように聞こえるかもしれないが、アタシ個人は、Erykah嬢 が本当はめちゃくちゃキュートな女性に見えている。うちのかみさんが言うようにアタシは「もう立派な Badu教信者」なのかもしれない。

次のビデオクリップをご覧になって、カワユイと思えた方は、きっと信者になる素質がありますぞ。
 http://www.youtube.com/watch?v=CbuhKR8YXlk
 http://www.youtube.com/watch?v=iRMh3HDRd2I

ビジュアルがどうの・・・っていうつまらん話で字数を費やしてしまった。個々楽曲についてのコメントはパスさせていただくとしよう。ここで紹介する以上、素晴らしいに決まっている。ただ、ネオ・ソウルといわれるジャンルの盤をなぜジャズのBlogに?と思われた方がいるかもしれないので一言。
ロン・カーターが入っているトラックがあるとか、歌詞がビリー・ホリデイを彷彿とさせるとか(実際、彼女が持っているオーラから、ビリー・ホリデイの再来か?などとよく言われる)、ジャズとの接点をこじつける前に、とにかく音を聴きましょう!彼女の歌の底辺にジャズが脈々と流れているのがすぐにわかるはずだから・・・。

(筆:しろくま)






| 1/1PAGES |

カテゴリー

表示中の記事

コメント

サイト内検索

RSSフィード

TJC 他のブログ

TOBAN JAZZ CLUB