William Claxton Cover Photo Series Vol.14

髪の毛がだいぶ伸びてきました、頭が重い。
4月に向けて、心機一転、髪切りに行くか!

すいませーん、予約してないんですけど、今から行けますか?
「はーい、どうぞー!!」


て、あんたらかーい!!

冒頭から、素晴らしくズッコケてしまいましたが、冷静さを取り戻し、本題へ。
ふざけてしまったのにもわけありまして、このアルバム、一部の人が“散髪屋”
に例えて話されていたのを、つい先日聞いたもので。

当時のダウンビートやプレイボーイの人気投票で各部門の一位になった三人の
企画物です。その三人とは、左からレイ・ブラウン(b)、バーニー・ケッセル(g)、シェリー・マン(dr)。
ポールウィナーだから、ポールを持って撮影という、ド直球の要望にも心からのスマイルで応える三人に、
ショーマンシップの高さを垣間見た!!といえば、ちょっと言い過ぎでしょうか。
しかし、演奏を聴けば、あながちそれも間違ってないように思います。
三人のまさに名人芸が繰り広げられる演奏は本当に楽しく、さながら鼻歌のごとき、軽妙洒脱さ。
このシリーズが後に続く事も頷けます。

この三人とピクニックにでも行きたかったな〜笑

小島 良太





William Claxton Cover Photo Series Vol.12

まだ続きます、このシリーズ。今年もよろしくお願いします。
変化球でも、、、と思ったら、手近にあった、この超有名作。



オツトメを終えたペッパーさんが当時のマイルスの“ザ・リズムセクション”と録音した一枚。
なかなかヤンチャだったろうペッパーさんも、この共演には緊張しまくりだったとか。
そりゃ、あのマラソンセッションや『Round MIdnight』等々、帝王の下、伝説をリアルタイムで刻んできた御一行との
セッションとあれば、普段の西海岸の顔馴染み(彼らももちろん素晴らしい)との演奏とは同じ心持ではいられないでしょう。
まぁ、ペッパーさんでなくとも、自分の演奏がいかにこのリズムセクションに受け止められるのか、己の力量の一つの判断基準となるでしょうから、武者震いしそうな高ぶりを肌身に感じそうですね。
アルバムジャケットでは、涼しい横顔でスマートに決めているペッパーさんですが、心中穏やかではなかったはず。笑

さて、そのペッパーさんとリズムセクションの邂逅の結果は如何に…
 





William Claxton Cover Photo Series Vol.11

ジャズギターの大家、ジム・ホール氏が先日、83歳で亡くなりました。
ビル・エヴァンスとのデュオ、ソニー・ロリンズ、ポール・デズモンド、ジミー・ジェフリー、ロン・カーター…
競演、名演数知れず。リーダーでも名作を残していますが、脇役としても、どんな楽器とも
流れる水のごとく彩りを与えてきた名プレイヤーです。
晩年も若手と創意に富んだアプローチを見せ、未だ健在だと感じていた矢先、この年末に寂しいニュースとなりました。
そのジム・ホールの記念すべき初リーダー作がこちら↓




ベースにレッド・ミッチェル、ピアノにカル・パーキンスという当時の西海岸きっての名うてを配し、気持ちよくフレーズを
歌っていきます。この作品から次のリーダー作が出るまでは十数年空きますが、きっとリーダー作を録る暇がなかったんでしょう。
この作品以降、様々なミュージシャンにサイドメンとして参加し、ジャズギターの歴史に残る名演を繰り広げています。

生真面目で温和な人柄を感じさせるジム・ホールの表情、そしてその本人より躍動的なジョン・アルトゥーンが描くジムのペインティング。
“静と動”を捉えたクラクストン、ジムのプレイスタイルを解釈した上での構図に思えます。
気持ちの温かくなる演奏です、この寒い寒い12月にゆっくり味わいましょう。

R.I.P. Jim Hall(1930−2013)

 






William Claxton Cover Photo Series Vol.9

7年後、東京でのオリンピック開催が決定した世間のフィーバーも少し落ち着いたでしょうか。開催の是非はどうあれ、華やかな話題でした。リニアモーターカーも先日、走行ルートと停車駅の発表がありました。そして、何やら姫路や明石でも駅前の再開発がどんどん進んでおります。 発展的な事柄が多いように考える事もできますが、はてさて。経済成長期は遥か昔、長引く不景気を打開し、再び上昇していくのでしょうか、この国は。

なんて、やたらと固〜く語ってしまったのは、この盤を久々に取り出して、ジャケットを眺めていたからです。
 

Duane Tatro「Jazz For Moderns

どこかのモーターショーで撮影したのでしょうか。おや、よく見ると子供が二人座席から少し顔を出しています。斬新なフォルムのいかにも未来的なスポーツカーにアメリカンドリームの栄光、なんだか“古き良きアメリカ”を感じます。明るい未来に向かって、夢と希望いっぱいに、空へも飛んで行きそうなこの車。しかし、それに乗る子供達の目は意外と冷静に、その先を見据えているように見えなくもない。

ともかく、素直に将来に向かって上を向いて歩いて行けるような世の中になってくれれば、と柄にも無く、ふと真面目に思ってしまいました。

さて、このアルバムの肝心の中身ですが、ジャケットの格好良さ、シェリー・マン(dr)、ジミー・ジェフリー(bs)、スチュー・ウィリアムソン(tp)等、当時の西海岸の名手を揃えているものの、編曲者のデュアン・タトロのアレンジが、どうも耳に馴染まず、あんまり聴く気になれない、と言うのが本音です。笑

小島 良太






William Claxton Cover Photo Series Vol.8

ご無沙汰しております。
高砂万灯祭が近づく中、会員として何も貢献していません…せめてブログだけでも頑張らなくては!!
というわけで、このシリーズ、まだまだ続きます。

今回紹介するのはコチラ↓


ハンプトン・ホーズ(p)の「Vol.2」です。
タバコを手に、腕組みし、ジーッっとこちらを見るホーズさん。ちょっと怖い印象もたれちゃいますよ、ホント。
駐在米軍として、日本に滞在経験があり、あのクレイジーキャッツの植木等さんがジャズメン時代に共演した事もある、いわば日本に本物のジャズとは何たるかを身をもって伝えてくれた方なのです。
なのに、こんなモノクロの写真で凄まれたら、ビビッちゃいます。

ジャズピアノトリオの名作として名高い本作、ホーズさんのバップピアノに当時西海岸随一の技巧派べーシスト、レッド・ミッチェルが堂々張り合い、チャック・トンプソンのシンプルなドラムが堅実に支える。
曲もほとんどスタンダードで気軽に本格的な演奏を楽しめる、素晴らしい一枚なのですが、いや、でもやっぱりホーズさん、そんなにムッとしなくても。笑






William Claxton Cover Photo Series Vol.7

うわー、梅雨が明けたら暑い、暑い。
というか、梅雨の期間が短かったのは気のせいでしょうか。
梅雨が明けたら、今度は選挙で慌しい。賑やかですねー。

日中、お仕事、家事で大忙しの皆様、ひと段落着いたら、
クーラー、扇風機で部屋を涼しくして、素麺でもすすりながら、あえて
熱く、熱く楽しいジャズを聴きませんか?
暑い時こそ熱いもので夏を乗り切らなくては!

という前フリを終えて、紹介するのはコチラ↓

 

アルトサックスの総大将、キャノンボール・アダレイ先輩のカリフォルニアのライブハウス、
「Light House」での60年実況録音盤であります。
当時のレギュラーメンバー(ナット・アダレイ、サム・ジョーンズ、ルイス・ヘイズ)に加えて、
ピアニストの座に着くのは才人ヴィクター・フェルドマンです。ま、彼も一時期キャノンボール先輩の
グループに在籍していたのですよ。

収録内容は、もうファンキー、ノリノリ、とにかく勢いがあって楽しいライブ!
観客とミュージシャン共に楽しんでいる事間違いなしなんです。
2曲目の“Big P”で終始唸るサム・ジョーンズのベースのゴリゴリ感がもう最高!
これで生ビール中ジョッキ2杯は行ける!!

終始ハイテンションな好演が収められた一枚ですが、このバンドの当時の結束力を物語る、
このジャケット。キャノンボール先輩の持つ日傘に集う御一行。
いかにも暑そうなカリフォルニアの日差しを遮り、それ以上の熱気で返す彼らの演奏に生ビールも4杯目…あぁ良い気持ち。今日はこの辺で寝る事にするか、うん。

しかし皆良い表情で写ってるなぁ。





William Claxton Cover Photo Series Vol.6

クリフォード・ブラウン。

彼の天才的なトランペットの素晴らしさは死後数十年経っても、決して色褪せる事はありません。
25歳で亡くなった彼の年齢をいつしか通り越してしまいました…
彼の名演奏といえば、かの『バードランドの夜』や、マックス・ローチ(dr)との双頭クインテットが真っ先に挙げられる事でしょう。

その不世出のトランペッターが西海岸に残した作品が今回の作品、『Jazz Immortal』。



ジャック・モントローズのアレンジは、ウェストコーストジャズのパブリックイメージ通り、ブラウン含め4菅のアンサンブルが映える作風ですが、ズート・シムズ(ts)等を差し置いて、ブラウンの快活なトランペットの存在感たるや、さすがの物。
このジャケット写真から、ブラウンの演奏に呆気に取られている西海岸の面々の顔が思い浮かびました。笑
彼のペンによる、「Joy Spring」の初演が収められている事でも知られる作品です。
春らしい春は短く、もはや夏かと言いたくなるほど暑い日が続きますが、この作品を聴きながら、
これからの梅雨、本格的な夏に備えましょう。

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小島良太








William Claxton Cover Photo Series Vol.5

先日、仕事終わりにどうしても飲みたい気分になって、帰宅後にとあるジャズバーに向かいました。
普段は平日に行く事なんて滅多にないのですが、いてもたってもいられなくなり足を運んだわけです。

お酒なら家でも飲めます。その方が格段に安いです。
しかし、そのお店で飲まないと意味がない。
マスターとのさりげない会話、少しのジャズ談義、そしていいオーディオから流れるモダンジャズ。
疲れた身体からスゥーッと楽になり、荒んだ心も穏やかに。
そんなあの日に、西海岸好きの私を察してかけてくれたのがこの一枚。

 

『Vol.1 Quintets』 レニー・ニーハウス

現在、クリント・イーストウッドの映画作品の音楽担当として活躍中のレニー・ニーハウス(As)の
デビュー作です(54、56年録音)。
おそらく、レコーディングの1コマでしょう。
クラクストンが撮ると、シリアスな場面というよりリラックスした雰囲気が出ます。

「次の曲の頭、こういう感じでよろしく。」
「いいアレンジ書くな〜。」

なんて会話が聞こえてきそうです。
ニーハウス、ボブ・ゴードン(Ts)、ジャック・モントローズ(Bs)の三菅に、曲によってスチュー・ウィリアムソン(Tp,Vtb)が加わるのですが、“西海岸”な音に仕上がってます。聴けばわかります。

この一枚、家で聴くよりバーで聴く方が良かったな〜。
となると、また行くしかないじゃないか。笑







William Claxton Cover Photo Series Vol.3

このコーナーも3回目を迎えます。
あの作品もこの作品も紹介していかなくてはなりませんが、
今回登場いただくのは、この作品。




アート・テイタム、オスカー・ピーターソン以上とも言われるテクニックでジャズピアノ界を
疾風怒涛で駆け抜けた、フィニアス・ニューボーンJrの『A World of Piano!』(61年)です。

見よ!!この“どや顔”笑

当時、最も脂の乗った時期の彼の演奏をお腹一杯味わえる作品になっております。
1〜4曲はポール・チェンバース(b)&フィリー・ジョー・ジョーンズ(dr)というマイルスのリズムセクション、5〜8曲をサム・ジョーンズ(b)&ルイス・ヘイズ(dr)というキャノンボール・アダレイのリズムセクションという当時第一級グループの仕事人二組を従えた豪華な布陣。

この二組を相手に一歩も引けを取らず、それどころかグイグイ引っ張ってるフィニアスですから、そりゃあこの“どや顔”にも納得です。
この自信に満ち溢れた表情を捉えたクラクストンもさぞかし“どや顔”だったのではないでしょうか。笑

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Don Friedman Trio --- "Circle Waltz"

日本マクドナルドの創業者であった藤田 田(でん)氏がかつて、テレビの対談番組でこんなことを言っていた。

--- マクドナルドのハンバーガーで大きくなった子供達は、どんな不況の時代にもお店にやってきてくれる。潜在意識の層に味の記憶をインプリンティングすることに成功した我社は永遠不滅である ---

実際はもう少し婉曲的な表現だったし、氏が「インプリンティング(刷り込み)」などという生物学用語を商業戦略的な意味で使ったのかどうか、そのあたりもボクの記憶はあいまいだが・・・。

実際、「刷り込み」作戦にまんまと洗脳されたのかどうか分からないが、ボクは時折、マクドナルドのハンバーガーが食べたくてしかたなくなり、思わずショップへ飛び込んでしまう。食べてみると他社の同等品にどこがどう勝っているということもない。チープな味わいに、理由のない満足をして店を出るだけの話である。
ジャズについても同じような現象がある。月に一度、年に一度、数年に一度、まあスパンはいろいろだが、いきなり懐かしの旋律やリズムが脳裏を駆け巡り、それを聴かなければいてもたってもいられなくなるのだ。今日はその中の一枚を紹介しよう。

Don Friedman トリオの名盤 "Circle Waltz" ・・・ これのタイトルチューン Circle Waltz

美しく印象的なテーマから一転して静かに自分の音を探りにいく展開の妙、確かめるようにゆっくりと弾かれる和音の連鎖、そしてその間(ま)のとり方、比較的地味なアドリブパートに秘められた指使いの隠し味・・・

音楽理論に乏しいボクなので、陳腐な文学的表現で逃げるしかないが、いずれにしても彼のもつスパイスにやられているのだろう。
そしてやはり・・・「刷り込み」なのだ。学生時代にジャズ喫茶で聴いた音が、潜在意識にしっかり沁みついていたのであろう。長いブランクの後またジャズを聴き始めてこの盤に再開した時、デジャブ現象を経験した。自分がいまいるジャズ喫茶の隅っこで、ボクは完全に30年前にタイムスリップしていた。

デジャブ現象をボクに引き起こしたのは、聴覚以上にこのレコードジャケットの視覚的要素だ。このデザインは潜在意識の表層に貼り付いていただけなのか、いとも簡単に意識の層に浮かびあがってきた。現代絵画を想像させ、いかにも意味深長なデザインだ。アーティストの肖像や、楽器やら、プレー中の画像が中心に描かれる当時のレコードジャケットの常識からすれば、これは十分に斬新的なアートであったのだろう。

女性の裸体の一部が裂け、内蔵物が見えてくるという意匠で、ボクが直ちに連想するのは、松井冬子の前衛的な日本画の一つ「浄相の持続」である。



これのインパクトはさすがに強い。思想を超えた情念が背後に満ちている。細部に至るあらゆる表現(色使いやタッチなどの技法)が、束になって見る者の心に突き刺さる。「和」の「女」の最も深部の情念、いや怨念みたいなものが美の世界に突き込もうとしている瞬間を我々は目撃する。

さすがにこういう絵画に一旦捕まってしまうと、レコードという近代商品の表面デザインなんてものがとても薄っぺらく見えてしまう。単なる商業デザインと芸術の決定的なギャップ! 肉体に硬質なメカニズムを埋めこむという対比技法も、いかにも西洋臭くて、ありふれたランクに落ち込んでいく。ちょっと見れば、女性の胸元から見えているのは、ドン・フリードマンその人のようにも見えるが、これなども芸術性を台無しにしてしまっているように思える。

しかし、改めて考えればレコードジャケットとしてはこれで十分なのだし、逆にこれに高い芸術性を組み入れてしまうと、肝心の音で勝負!とはならないだろう。そのサジ加減をデザイナーが計算したかどうかはわからないが、そこそこに落ち着いたのが幸したのだ。マクドナルドのハンバーガーが、もし端正な芸術作品のようであり、包装紙に至るまでアートが香っていたなら、ボクも決してインプリンティングされたりはしなかったであろうから。


"Circle Waltz" 1962, Riverside

Don Friedman (pf)
Chuck Israels (b)
Pete LaRoca (ds)


(筆:しろくま)

 






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